収納はあるに越したことはないですが、多ければいいというものでもなく、使いにくい収納は日々のストレスになります。
ベストなのは、ものを使う目的の動線上に収納があること。そして取り出しやすくしまいやすことです。
よく納戸収納やニッチ収納、階段下収納など「苦心して作った感」のある収納がありますが、使いこなせていないご家庭をよく見かけます。
ちょうどものを置きやすいカウンターの上も、荷物が積み重なって、すっかりもの置き場になっているお宅もあります。
空間が余っているからといって、誰も近寄らないような場所に、収納をむやみやたらに増やしても、死蔵品が増えるだけです。その代わり動線上にある、例えば、出入りが激しい玄関や、細々としたものが必要になる洗面所、そして作業のしやすさの鍵となるキッチンの収納計画こそが大事であり、ここををおそろかにしてしまうと、ものがスムーズに流れず停滞してしまう原因になります。
生活している上で毎日必ず立ち入る場所、通りかかる場所に十分な収納があると、「取り出す、しまう」のアクションが何かのついでに出来るので、習慣化できるようになります。
使いやすい収納の高さは、立った姿勢で上・下無理なく手がとどく範囲で目に見える(見渡せる)こと。引き出しやボックス収納の場合は目線より下にあると中身が確認しやすいです。よく使うものはこのゴールデンゾーンに置くと良いでしょう。
収納としては使いづらい位置の部分は思い切って開口したり、窓にして光を取り入れたりすると空間が生かされてきます。
収納計画は想像力が大事です。家族の生活の流れを把握することで生活動線が見えてきます。
ものの動きを滞らせないような収納を考えていきましょう。